夕張訪れ 介護、子育て議論 京都府女性の船・同行記
介護などの地域活動などについて、京都の女性の船と夕張の女性と意見交換を交わし、建設的で活動的な意見が飛び変わったようです。
行政ももっとしっかりしてほしいですが、こう言った市民活動は応援したいものです。
(6月22日13時10分配信 京都新聞)
地域で活動する女性リーダーを育てる「第28回京都府女性の船」が、12日から15日まで3泊4日で行われた。
府内の女性87人が、財政破たんした北海道夕張市を訪れ、地域活動に取り組む女性と交流。「行政任せでなく自分から動こう」と声をそろえた。船内では、高齢者支援や子育て問題などについて意見をぶつけ合った。今後の活動につなげようと熱気を持った女性たちに同行した。
■「町に誇り、自ら行動」確認
夕張市訪問は、昨年に引き続き2回目。14日にゆうばり市民会館で開かれた交流会では、市民団体やPTAなどで活躍する市内の女性30人と、地域活動の在り方などについて議論した。
「孤独死が多い。なるべく町内の集まりに足を運んで情報を出し合うことが大切」「公共交通がほとんどないが、送迎付きの美容室もある」。夕張の女性たちが厳しい現状を話すと、京都の女性たちは大きくうなずいた。
夕張市では、財政再建団体に移行後、医療や福祉をはじめ多くの事業が廃止された。
業者委託をやめた市役所庁舎内のトイレ掃除を自主的にボランティアで始めた1人、平田千鶴子さん(63)は「もう少し早く市民が気付いていれば、今の状況にならなかったのでは」と交流会で思いを打ち明けた。
宮津市の国安里子さん(66)は「『行政がやってくれへん』で終わるのではなく、自分で動いてみて思いを訴えたい」と刺激を受けていた。
夕張の女性たちの口をついて出たのは「夕張を離れる気はない」という言葉だった。京都からの参加者も「まず自分の町を誇りに思いたい」と気持ちを新たにしていた。
28回目となる今回は、30代から80代の87人が参加した。職業も地域での立場も異なる女性たち。北海道に向かう船内では、高齢者支援や食生活など5つのテーマごとに学習会を開き、1日かけて意見を交わした。
京都市北区の看護師西村文子さん(73)は「介護の現場は手が足りない。男性も巻き込んで、老々介護の家庭でボランティアなどをするネットワークを広げたい」と話した。
参加者の中には「周りの人たちから強く勧められたので乗船した」と打ち明ける人も少なくなかった。学習会でも議論の方向がずれたり、より深い話し合いが必要ではと感じる場面もあった。参加者数も定員(100人)割れが続いている。
女性の船が始まった当時と比べ、女性の社会参加や就業は進んだ。府も「船の目的は変わってきた」とし、より多くの女性が参加しやすいよう日程を短縮するなど見直しもしている。
地域づくりにかかわるNPO法人(特定非営利活動法人)や市民団体も多い中で船を続ける意義も問われている。今回の成果を地域でどう示すのか。それぞれの現場に戻った女性たちの活躍に期待したい。
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